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パッシブデザイン・窓の役割

2024.03.29

こんにちは。
アルボスの古谷です。

最近はやっと少しずつではありますが暖かくなってきましたね。
それと同時に花粉もどんどん飛んできて、花粉症の方にはつらい季節にもなっています。
季節の変わり目は体調を崩しやすいタイミングでもあるので、皆様も体調に気を付けてお過ごしください。

さて、今月も先月に引き続き省エネ関係のお話です。
前回は省エネ性能表示制度についてご紹介させていただきましたが、ここに表示される性能が良ければ絶対に良い家が出来るというわけではありません。
そこで大切になってくるのが「パッシブデザイン」です。

パッシブデザインとは、無料の自然エネルギーを最大限に活用し、快適で質の高い室内環境を実現しつつ、省エネ・エコまで考える建物本体の工夫になります。
パッシブデザインには「断熱」「日射遮蔽」「自然風利用」「自然光利用」「日射熱利用暖房」と5つの設計項目があり、これらの7割が窓をどうするかで決まります。
周りの環境や間取りを考えてどこに窓を付けるかなど、建築士の腕の見せ所でもありますね。

では、実際窓でどんなことがコントロール出来るのでしょうか。
大きな役割の一つとして、熱の移動があります。

例えば、寒い冬であれば出来るだけ太陽の熱を取り入れ、室内の熱は外へ逃がさないようにする工夫が必要です。
逆に、暑い夏は出来る限り外からの熱を中へ入れないことが大切になってきます。
そのためには熱が高いところから低いところへ移動する原則を利用して、窓の位置や日よけの位置などを考えることになります。

窓で日射・熱をコントロールすれば、コストアップせずに省エネ性能をさらに向上させ光熱費を下げることも可能です。
逆に、性能にばかりこだわってパッシブデザインを疎かにすると、期待する効果が得られない可能性もあります。

どういう家が良い家なのかは、お施主様の生活や環境によって異なります。
より良い暮らしを叶えるためにも、お施主様のご希望もたくさん聞かせていただけると嬉しいです。

この記事を書いた人
古谷 一彦(ふるや かずひこ)
企画・営業

二級建築士