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失敗しない住宅設計のためのポイント~敷地を最大限に生かす

2024.08.06

こんにちは。
アルボスの古谷です。

ようやく梅雨が明けましたね。今年は例年よりも8日ほど遅かったようです。
先日は仙台から車を少し走らせて、山形のそば街道に行ってまいりました。
山形は蕎麦が有名ですが、「そば街道」沿いに蕎麦店が集中していて美味しいおそばを頂くことができます。
私が訪れた蕎麦店の傍ではたまたま採れたてのまだ土のついたスイカを売っていて、今まさに採ってきたばかりという新鮮で立派なスイカをスーパーの半値程度で手に入れることができ、嬉しいお土産付きの小旅行となりました。

さて、今回からは趣向を変えまして家づくりにおける『失敗しない住宅設計のためのポイント』を数回にわたりご紹介させて頂ければと思います。

第1回目のテーマは『敷地を最大限に生かす』です。
敷地を最大限に生かす検討イメージ図
失敗しない一番のポイントは、「外側から敷地を眺めるのでなく、敷地の中から見ること」です。
例えば窓の配置を検討するときにも、リビングから窓の外に何が見えるのか、通行人の目線が気になりはしないかなど「暮らす視点を明確にすること」で大切にする価値観がはっきりします。
南向きだから窓を設ける、という通り一辺倒な設計でなく、お客様の暮らしに寄り添った家づくりの指針を定めることが大切です。
中には新しい家への夢がありすぎて困っている、というお客様もいらっしゃいます。
今の暮らしを見つめ直すことで、これからのお住まいで大切にしたい視点は見えてくるものです。

配置計画のスケッチ
暮らしの視点を明確にし、暮らしの具体的なイメージが固まりましたら、配置計画に入ります。
駐車場やお庭と、建物との配置を検討します。その際、季節ごとの太陽の影響などを考慮しながら、最もその敷地に適した配置をご提案いたします。

また配置計画と前後して、隣地との関係性を検討する必要があります。
長く暮らすお住まいとなりますから、お互いに快適に過ごせるよう、隣地の窓の位置と重ならないような配慮を始めとして、隣地の建て替えも前提に設計します。

法規制の検討スケッチ
敷地には法規上の規制がかかります。
法規法令を守るのはもちろん、近年重要度が高まっているハザードマップにも照らし合わせて、最大限にベストな計画をご提案いたします。

敷地の持つ特性を見極め、敷地にふさわしい配置計画を立てるのは私たち設計者の役目ですが、「何を大切にするか」はお客様と一緒に見つけていきたいと思っています。
皆さんの住まいへの思いをどうぞお聞かせください。

次回は「巨大地震に負けない構造を作る」についてです。

この記事を書いた人
古谷 一彦(ふるや かずひこ)
企画・営業

二級建築士